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防災事業のパイオニアとして知られる能美防災株式会社様がアトムシステムの在庫管理Liteを導入

2016年12月21日 14:52

防災事業のパイオニアである能美防災株式会社様のメヌマ工場に、当社の在庫管理システム「在庫管理Lite」が採用され、2015年3月から順調に稼働した事をお知らせ致します。

お客様に聞く/能美防災株式会社

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image002.png防災事業のパイオニアとして知られる能美防災株式会社(以下、能美防災)のメヌマ工場(埼玉県熊谷市)では、部品管理倉庫の入出庫業務を効率化するために、ハンディーターミナル対応在庫管理ソフト「在庫管理Lite」を導入した。その経緯と効果について詳しく伺った。

1. 【利用状況】マザー工場における部品保管・供給業務を在庫管理Liteで運用

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能美防災株式会社 メヌマ工場
生産管理課 資材倉庫係長
主査 大橋 憲一氏

-- メヌマ工場における在庫管理Liteの利用状況について教えてください。

自動火災報知設備や消火設備などの製造用部品を保管している倉庫の「入出庫」「在庫管理」といった業務に 在庫管理Liteを利用しています。

メヌマ工場では、主に自動倉庫を活用して各種部品を管理していますが、保管環境・運用等を考慮して、チップリールなどの「電子部品」の全てと、組立用の「構造部品」の一部は、それぞれ専用のフロアを設けて平棚で管理しています。
最初に「構造部品」のフロアで 在庫管理Liteを導入し、続いて「電子部品」のフロアでも利用を開始しました。

生産管理システムと入出庫情報をやり取りすると同時に、無線LANでシステムに接続したハンディーターミナル(以下、HT)を用いたピッキングや入庫作業と連携することで、部品在庫情報を一元管理する体制を実現しています。

-- 各フロアの取扱品目数や入出庫量を教えてください。

現状、在庫を有している電子部品は約4,000品目、構造部品は約4,500品目となります。入出庫量は、両フロア合わせて年間約14万回となります。

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■HT(左)と管理画面のサンプル(※実際の利用画面とは異なります)

2. 【導入効果】作業内容を大幅に変えることなく、入出庫作業や在庫管理を大幅に効率化

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能美防災株式会社 メヌマ工場
生産管理課 資材倉庫係
主事 青木 昭典氏

-- 電子部品と構造部品に関して、在庫管理Liteを導入する以前はどのように管理していたのでしょうか。

帳簿在庫管理・伝票発行・完了入力などの業務、および、自動倉庫との入出庫データ連携までを生産管理システムでカバーしていましたが、平棚倉庫における実在庫・入出庫履歴の管理には、手書きの棚カードを併用していました。

--  在庫管理Liteの導入効果について教えてください。

品番、ロケーション、数量といった作業指示がHTに表示され、部品もバーコードでチェックできるので、作業内容を省略したり、変更したりしていないのにもかかわらず、入出庫作業や在庫管理が大幅に効率化され、運用コストの削減やペーパーレス化を図ることができました。

たとえば導入前、平棚の入出庫工数における棚カード記入が占める割合は、入庫作業で約20%、出庫作業で約17%でしたが、在庫管理Lite導入による棚カード廃止でこれらがゼロとなり、大幅な工数削減を達成できました。その結果、繁忙期の作業負担軽減や緊急オーダーへの速やかな対応が可能になり、多品種小ロット生産に迅速かつ柔軟に対応できるようになりました。

また、ミスピックなどのヒューマンエラーが発生するリスクも大幅に削減されました。さらに、生産管理システムの帳簿数と、HTによって確認された現場の在庫情報が自動照会されるようになったことで、棚差(在庫差異)の発見や解消も迅速に対応できるようになりました。

その他、実在庫情報や入出庫履歴をリアルタイムで把握・抽出できるので、品質管理部門などから情報提供を求められる際にも、迅速かつ柔軟に対応できるようになりました。

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■HTの画面サンプル(※実際の利用画面とは異なる場合があります)

3. 【経緯】在庫管理機能を持ったパッケージソフトの活用を検討

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能美防災株式会社 メヌマ工場
生産管理課 資材倉庫係
主事 茂木 宏之氏

--  在庫管理システムを導入した経緯を教えてください。

生命や財産を守る防災機器を作っている当社は、製造および補修用として、多種多様な部品を保持する必要があります。それら部品の在庫管理、入出庫作業の効率化が課題となっていました。

そのため、まずはHTの導入から検討を始めたのですが、「自動化可能な業務」と「人が担う業務」を切り分けて、あるべき姿を突き詰めていくと、在庫管理システムが必要だったり、生産管理システムのデータを連携させたりする必要があることがわかってきました。

一方、システムを導入するといっても経験やノウハウが少なく、期間やコストも限られることから、標準的な在庫管理機能を持ったパッケージソフトの活用を前提に、導入するシステムの検討を開始しました。

しかし、実際に検討を開始してみると、機能面やコスト面でオーバースペックな製品や提案も多く、実現したい業務や要望を理解してもらえないことも少なくありませんでした。

そのようなとき、株式会社キーエンス(以下、キーエンス)よりアトムシステムを紹介され、提案してもらったのが 在庫管理Liteでした。

4. 【選定理由】機能、拡張性、サポート体制、提案力、実績を総合的に評価

--  在庫管理Liteを採用した理由を教えてください。

次の5つのポイントが決め手となり、在庫管理Liteの採用を決めました。

【選定理由1】必要な機能が網羅されていること

HTとの連携はもちろん、在庫管理や入出庫、棚卸など、基本的な機能が標準機能で網羅されており、短期導入が可能である。

【選定理由2】柔軟なカスタマイズが可能

アトムシステムによる自社開発製品なので、柔軟かつ迅速なカスタマイズの対応が期待できる。必要な機能をピンポイントで拡張できる。

【選定理由3】ワンストップサポート

HTも含めてアトムシステムが一次サポート窓口となり、必要に応じてキーエンスへエスカレーションしてもらえる。HTに対するサポート力も高い。

【選定理由4】アトムシステムの提案力

当社の求めている業務の姿やシステム環境への理解度が高く、疑問点や不明点にも迅速かつ明確に答えてもらえ、実現の可否や代替案も明確に示してくれる。

【選定理由5】導入実績が豊富

在庫管理Liteだけでなくアトムシステムの製品は稼働実績が豊富で、キーエンスのHTとの連携実績もあるので安心して利用できる。

5. 今後の拡張予定とアトムシステムへの評価・期待

-- 今後の拡張予定などがあれば、教えてください。

日々、入出庫作業に関するデータが蓄積されているので、品目別、作業者別などさまざまな切り口でデータ分析をして、さらなる業務の最適化やリスクの把握・削減にフィードバックしていければと考えています。

-- アトムシステムへの評価や期待があればお聞かせください。

アトムシステムの担当者はとてもスキルが高く、信頼できるので、安心してシステムの設計や導入作業を進めることができました。長年の課題を解決するためカスタマイズも多くなりましたが、柔軟かつ迅速に対応してもらえたのでとても助かりました。

特に、システム在庫数をHT表示して実在庫と照合可能としたり、入庫時のシール自動出力機能、出庫時注意事項のHT表示などによって、レベルの高い入出庫業務環境を実現することができました。優れたシステムを構築できとても感謝しています。

これからも色々と相談させていただくと思いますが、これまでと変わらない対応とレベルの高い提案、そして在庫管理Liteの機能向上に期待しています。

お忙しい中、貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

能美防災株式会社

■本社所在地 東京都千代田区九段南4丁目7番3号
■資本金 133億2百万円
■創立 1916年12月
■代表者 代表取締役社長 藤井 清隆
■社員数 2,248名(2016年3月31日現在)
■事業概要 自動火災報知設備および消火設備の製造・販売、保守点検業務、関連サービス、その他防災関連事業

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能美防災 メヌマ工場(写真提供:能美防災)

創立から100 年の歴史を有する国内最大手の総合防災設備メーカー。国宝建築物をはじめ、高速道路トンネル、超高層ビルなど、国内初となる防災設備設置の実績を数多く持つ。
自動火災報知設備や消火設備をはじめとする各種防災設備やシステムに関して、基礎研究からシステム開発・製品開発、設備設計、機器設計・生産、施工、メンテナンスまで一貫体制で事業を展開。同社メヌマ工場はマザー工場として、優れた品質管理体制のもと信頼性の高い防災機器を製造している。


* 取材日時 2016年9月
* 記載の担当部署は、取材時の組織名です。

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